刑事事件コラム(犯罪被害)

告訴するのがよいのか、被害届を出すのがよいのか

刑事事件コラム(犯罪被害)

被害届と告訴は、実質的には同じ効果をもたらします。

まず、告訴とは、被害者が警察などの捜査機関に対して犯人の処罰を求めること、つまり捜査を始めてもらうことです。法律では、誰でもいつでも告訴できることになっています。

次に、被害届とは、被害者が犯罪による被害を受けたことを捜査機関に届け出ることです。犯人を処罰して欲しいからこそ捜査機関に被害届を出すのでしょうから、実質的には、告訴と被害届とは同じく犯人の処罰を求めるということになるわけです。ですから、捜査機関では、名誉棄損などの親告罪(告訴がないと処罰できない罪)についても、被害届が出されていればこれを告訴とみなすという扱いもされています。

捜査機関は、告訴あるいは被害届を受け取ると捜査を開始しなければなりません。しかし、捜査の開始決定は慎重に行われます。なぜかというと、第1に、捜査が始まると対象となる人(犯人)の人権は制約されることになり、第2に、捜査機関にも人的・物理的制約がありますから、できる限り無駄な捜査は行いたくないからです。

したがって、捜査を開始するには、被害が本当にあったこと、その被害と犯人とを結びつける証拠が何かしら存在することが必要となります。

たとえば、殴られてけがを負わされたという被害届であれば、最低でも診断書を添えることが必要となるでしょう。事案ごとに、どのような証拠があれば捜査が開始されるのかについては、専門家でなければ判断が難しいと思いますので、捜査機関に行く前にご相談をいただきたいと思います。警察捜査の手法を熟知している私にご相談いただければ,的確なアドバイスを差し上げることができますし,告訴状作成のお手伝いをさせていただくこともできます。