刑事事件コラム(刑事弁護)

裁判が始まってしまった後に示談して、まだ間に合うのか?

刑事事件コラム(刑事弁護)

起訴されて裁判が始まってしまったので、示談してももう手遅れだとあきらめる必要はありません。示談の有無(=被害弁償をしたかどうか)は、裁判所の判断に影響を与えます。執行猶予になるのか実刑になるのか、実刑としてもその期間決定に影響を与えます。

弁護士が示談をする際には、できれば示談書に「犯人を許す」という言葉を入れます。これがあれば刑が軽くなります。

しかし、被害者の方が「許す」までの気持ちにはなれないということで、示談書に「犯人を許す」という言葉を入れることはできない場合があります。この様な場合でも示談が成立していれば、裁判所は少なくとも、加害者側の反省の気持ちが高いという評価をしてくれますので、刑は少し軽くなります。

■なお、示談を行うということは罪を認めるということです。ですから、無罪を争っている場合には示談を行うことはありません。