離婚コラム

年金分割|3号分割制度とは

離婚コラム

第3号被保険者(ほぼ専業主婦と同じ)であった人が、離婚後に請求できる権利として認められているもので、婚姻期間中の3号被保険者期間における相手方の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を2分の1ずつ、当事者間で分割することができる制度です。

 

離婚合意書、和解書などの文書を作成する場合、通常は、年金分割の項目を設けて、2分の1の分割を認めるという文言を入れます。専業主婦側は離婚後にこの離婚合意書、和解書と離婚届を年金機構に提出して年金分割手続きを行います。これを合意分割と言います。これは手続きが比較的簡単なので、通常は専業主婦側からの要求で年金分割の文言を入れます。

 

年金分割の文言について専業主婦側の代理人から要求がない場合は、離婚合意書、和解書に入れない場合もありますが、離婚後専業主婦側が年金分割を請求できることに気づき、請求期限である2年を前に、年金分割の要求があればそれを拒否することはできません。

 

なお、年金分割請求は、日本年金機構に対して行うものなので、当事者間の債権債務関係はないとした離婚合意書、和解書に反するということになりません。

 

※平成20年5月1日以後の離婚に適用され、平成20年4月1日以後の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を分割します。